講演会
第二回講演会 
『現代社会ストレスに負けない心と体を作る ~『行きたくない』が『生きたくない』に変わる前に~』
 

平成28年2月7日、第2回 阿部真里子臨床心理オフィス講演会が開催されました。 第2回の題目は 現代社会ストレスに負けない心と体を作る~『行きたくない』が『生きたくない』に変わる前に~で す。 今回は現代社会情勢を背景としたストレス社会にどのように対応していけば良いのか、各方面の専門家の先生 方をお招きして多角的な視点からの講演、そして会場の皆様からの素晴らしいご質問にお応えするような熱いシ ンポジウム、来場者全員に首・肩・頚椎の痛みに効くストレッチ、そして自律訓練法(河野式)を体験していた だくことができました。
ご来場頂きました皆様、誠にありがとうございました。 以下に当日の会場の様子を見ていただくことのできる写真数点と、当日来場者の皆様に配布いたしました講演 概要のプログラムを掲載させていただきますので、ぜひご覧ください。

『現代社会ストレスに負けない心と体を作る』プログラム
阿部真里子先生
レジリエンスとうつの境界線
阿部 真里子(あべ まりこ)先生
阿部真⾥⼦臨床⼼理オフィス所⻑、臨床⼼理⼠、認定催眠⼠

レジリエンスという⾔葉に聞き覚えのない⽅もいらっしゃるのではないかと思います。
「ストレスやトラウマなどの困難を跳ね返し、⼈を将来へと前向きに押し出してくれる⼒、あるいはその過程」とレジリエンスは定義されています。すなわち、不運や逆境に遭った後に、それを乗り越えていくための⾃⼰回復⼒のことです。

この⾔葉は第⼆次世界⼤戦下のナチスドイツのユダヤ⼈⼤量虐殺のホロコーストから⽣まれた⾔葉であると聞いています。ここから⽣還した孤児の中で、過酷な体験をしたのに、それをすぐに乗り越えられた⼈と、乗り越えられなかった⼈がいたとのことで、⼈⽣の危機乗り越える⼒とはどんなものであるのかという疑問から、この⾔葉が⽣まれました。今現在の⽇本では戦争はありませんが、毎⽇の社会⽣活の中で、⼦ども社会ではもちろん、⼤⼈の社会でも、職場でのイジメやパワハラ、モラハラなどに遭遇してしまうことも多くあり、時には⾃殺という命の危機にもさらされてしまうことすらあります。また、重い病気や怪我をされた⽅、⾝体の不⾃由な⽅、それを⽀えるご家族はどのようにしたら、⾃分の問題を乗り越えることができるのか、これまでの私のカウンセリングの経験をもとに皆さんと⼀緒に考えて⾏きたいと思います。

今回は私のお話の後で、さいたま市のメンタルクリニックで⻑年、たくさんの患者さんの精神科医療にたずさわってこられた渡辺メンタルクリニックの渡辺 智英夫先⽣に精神科医の⽴場からお話しいただき、保育園の園⻑先⽣で、臨床⼼理⼠でもある、⼤⽉浩史先⽣には⼦どもと普段接しておられる経験からのお話を伺い、理学療法⼠の⽥中孝祥先⽣にはパソコンやスマホの使いすぎによる⾝体の不調の改善に役⽴つストレッチをこの会場で実演しご指導いただくことになっています。最後に、私が⽇常⽣活で短時間でのリラックスがはかれる、河野式 ⾃律訓練法の実習を皆さんと⼀緒に⾏いたいと思います。最後までゆっくりと楽しんでいただければと思います。

渡辺智英夫
私って、いつからいつまで私? 〜“私”という物語〜
渡辺智英夫(わたなべちえお)
渡辺メンタルクリニック 院⻑
ひかわカウンセリングセンター 所⻑

病気を環境に対する個体の不適応ととらえる考え⽅があります。 そもそも私たちの脳は環境への適応のために進化(?)してきています。ここで環境というとき、野⼭や海といった⾃然環境だけでなく、⽣活パターン、⽂化・⽂明的なもの、科学、社会や経済等をも含めます。こういった環境の変化に対して私たちは私たちのあり⽅や考え⽅を変えてきています。
⼆部に分けて話します。前半は現代の社会の変化を取り上げます。わが国の動きを眺めてみると、1995年が⼤きな転換期になっています。私たちはいまこの現代を⽣きるためにどのように変してきているのでしょう。後半は不適応を来している⼈たち、つまり「病い」に罹っている⼈たちの治療について取り上げます。

左図は「私」を表しています。横の楕円は時間軸であり、同時に取り巻く環境を表します。でもこれも私であって、歴史といってもいいかもしれません。
縦の楕円はその時々でしつらえられた「私」を表しています。⾔葉であり、イメージであり、環境とのやり取りから⾃らの中に作り上げた「私」です。
適応の仕⽅を取り上げるだけでなく、パーソナルな治療つまりその⼈の⼈となりに踏み込んだ治療について話してみます。
それは「物語」を紡ぐ作業ということになるのですが、さてうまく伝えられるのでしょうか?

⼤⽉浩史
⼤⽉浩史(おおつき ひろし)
きらり美南保育園園⻑・臨床⼼理⼠

ストレスに負けない⼦どもを育てるために、幼児期からできること。⼼と発達の専⾨家が保育園で保育⼠たちと毎⽇⾏っている具体的な取り組みをお話しさせていただきます。

⽥中 孝祥
⽥中 孝祥(たなか たかよし)
脱⼒集中整体(池袋) 院⻑ 理学療法⼠

あなたは画⾯を何時間みていますか?
2015年の時点で、携帯電話の普及率は100%を超え、国⺠の必需品と⾔えるようになってきました。内閣府調べでは、⻘少年のスマホの使⽤時間平均は107分。⾼校⽣⼥⼦になると2時間を超えるのが半数以上です。パソコンもあわせれば、私たちは活動の多くの時間を、画⾯に向き合っていると⾔えます。
携帯電話やパソコンを使っていると、⼿をつかうことによる疲労、⻑時間の姿勢保持によるコリ、光による交感神経の興奮がおこります。
私は理学療法⼠かつ整体師として、疲労やコリでガッチガチになったカラダを、かるーく動かして脱⼒するための活動を⾏っています。近年では⾁体労働による疲労よりも、画⾯を⾒続けることによる緊張感が多いのが現状です。ストレッチやかるい動きによって、カラダの緊張感をとり、物理的に有利にしていくことが求められているのです。
カラダを動かすときに最も重要なのは、「体感する」ということ。知識や正しさではなく、「⾃分⾃⾝がこのストレッチをすると⼼地よい」という実際の体験、体感覚があるからこそ、カラダが動いて、動きに慣れて、習慣となってカラダに馴染んでいきます。
みなさんと⼀緒に、カラダを動かす感覚を共有できれば幸いです。


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